校長の専門職基準
~「教育活動の組織化」の専門性確立を目指して~
第1期(2006~2008年度)実践推進委員会
<開催日時・場所>
・日時:2009年6 月7日(日)(第49回大会第3日目)
・場所:千葉大学けやき会館1F 大ホール
<司会>
牛渡 淳(仙台白百合女子大学)・水本徳明(筑波大学)
<報告者>
「専門職基準」と学会の役割 堀内 孜 (京都教育大学)
校長の専門職基準の内容と意義 浜田博文 (筑波大学)・大竹晋吾 (福岡教育大学)
<コメンテーター>
池田芳和氏 (全国連合小学校長会前会長)
全日本中学校長会代表者
学校の経営責任を担う校長は、自校が有する様々な条件のもとで、自校に通うすべての児童生徒に必要な真の学びを実現し、そのためにあらゆる教職員が創意を発揮できるように、教育活動の組織化を図らなければならない。このように「教育活動を組織化する」という役割は、「教育活動を自ら実践する」立場にある教員の仕事とは異なる専門性を必要とする。一方、これまでそれぞれの場においてそれぞれの校長像に基づいた学校管理職に関わる選考や研修、評価が行われてきたし、近年では大学院におけるスクールリーダー教育の拡大を見ることができる。しかし、そこには校長像や校長に求められる力量についての共通理解や共通の知識基盤が成り立っているわけではない。
本学会では、学校の経営責任者たる校長の専門性確立のためには社会的に共有される専門職基準が必要だと考え、2004 年に「学校管理職教育プログラム開発特別委員会」を設置し、2006 年3 月に「スクールリーダー専門職基準(案)」を作成、公表した。2006 年6 月に常設の委員会として設置された実践推進委員会ではその改訂のための検討を重ね、このたび「校長の専門職基準」を策定するにいたった。ここでは、「校長の専門職基準」を公表し、その内容及び校長の専門性確立に向けての本学会の役割について検討したい。
もとより、「校長の専門職基準」は本学会内のみではなく、校長会をはじめとした関係団体・機関との連携の下に継続的に検討、改善され、普及が図られなければならない。今回は、全国連合小学校長会及び全日本中学校長会それぞれの代表の方にご参加いただき、「専門職基準」とその活かし方についてご意見をいただく。今回のフォーラムを今後の継続的な改善と普及及びそのための体制づくりの契機としたい。