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校長の専門職基準(2009年版一部修正)その他について(2012年)

2013年1月
第Ⅱ期実践推進委員会
委員長  牛渡 淳

日本教育経営学会による校長の専門職基準は、第Ⅰ期実践推進委員会によって作成され、2009年に公表された。その後、第Ⅱ期実践推進委員会は、2009年版の普及、及び、関連する研究活動を行ってきた。その成果として、以下の三点を公表することにした。

第一に、「校長の専門職基準(2009年版)」を一部修正した「校長の専門職基準(2009年版一部修正)」を作成したことである。これは、2009年版の普及活動を行う中で、文章のわかりにくさや、加えた方がよい用語等が指摘されたことが背景にある。しかし、今回は、2009年版の基本的理念や内容を尊重し、これを大幅に改定することはせず、用語等の若干の修正と、各基準の小項目に見出しをつけてわかりやすくする等にとどめることにした。そのため、あえて「2012年版」とはしなかった。専門職基準は、2009年版にも書かれているように、常に見直され、修正され続けることが必要である。今後、第Ⅲ期の実践推進委員会において、より根本的な改定作業が行われることを期待するものである。

第二に、英訳版を作成したことである。2009年版の公表後、会員の中から、「諸外国の研究者に紹介したいが英語版はないのか」という問い合わせが続いた。そのため、第Ⅱ期委員会で作成することにしたのである。これによって、諸外国の研究者に、本学会の専門職基準を知ってもらうことが可能になり、わが国の教育経営や校長職への国際的な関心を高める一助になると思われる。なお、英訳版は、今回の修正済みの専門職基準をベースにしている。

第三に、校長の専門職基準の『解説書』を作成したことである。これは、2009年版の普及活動を進める中で、教育委員会関係者や現場の校長から、それぞれの基準のより具体的な内容や、基準相互の関連性などについての、より詳しい解説書が欲しいとの要望があったことが背景にある。第Ⅱ期実践推進委員会は、専門職基準を普及させるためには、何らかの『解説書』のようなものが必要であろうと判断し、作成にとりかかった。内容としては、各基準の目的とその背景についての解説、各小項目の詳しい説明、各基準に対応して求められる校長の行動、各基準を実現させるためのカリキュラム・教育方法・教材等の事例、によって構成されている。校長の専門職基準をどのように具体化していくか、その内容や方法等については、研究者や教育委員会関係者、そして、現場の校長等により、様々な立場や考え方があると思われるが、第Ⅱ期実践推進委員会とし、現在考えられる最善のものを盛り込んだつもりである。今後、第Ⅲ期実践推進委員会において、不備な点等についての見直しと修正が図られ、よりよいものに改定されることを期待している。なお、この『解説書』についても、「2009年版一部修正」を基にしている。

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